【第9話】入社2年目、僕は“取引先社長ブチギレ事件”を経験した

今回は、入社2年目に経験した“人生最大級のやらかし”についてです。

社会人2年目といえば、
「新人扱いは終わり。でもまだ何も分かっていない時期」。

まさにそのタイミングで、
僕はある 連絡ミス がきっかけで
取引先の社長を本気で怒らせてしまいました。

ただ、厳密に説明すると——

これは僕のミスではなく 完全に当時の上司の判断ミス でした。

でも当時の僕は、自分に自信も経験もなく、
「全部自分が悪いんだ…」と抱え込んでしまったのです。

■ 社長激怒。報告したら、上司の対応があまりにもひどかった

怒った社長から電話が入り、

僕は震える手で上司に状況を報告しました。

すると上司は、どこかで一般的に出回っているような
“マニュアル的な対応案”をそのまま読み上げ、
「これで何とかして」とだけ言ってきました。

まるで自分ごとではないかのような、形だけのアドバイス。
もちろん、そんな表面的な対処で
社長の怒りが収まるはずはありません。

完全に丸投げ。
完全に責任転嫁。

2年目の僕にとっては、正直地獄でした。

■ 僕が選んだ行動は“ひたすら話を聞く”だった

印刷紙では何も解決しないと悟った僕は、
腹をくくって社長に何度も電話をしました。

最初は当然、怒鳴られます。

でも僕はとにかく、

何が不快だったのか

どの瞬間で気持ちを害してしまったのか

こちら側の何が失礼だったのか

社長の言葉を遮らず、ひたすら聞き役に徹しました。

すると、最初は怒りでいっぱいだった社長が
だんだん冷静さを取り戻していきました。

■ 最後には和解。2年目の僕が、自分の力で火消しした

何度も話を重ねるうちに、
社長は落ち着きを取り戻し、最後はこう言ってくれました。

「君が誠意を持って話してくれたから、もういいよ」

この一言は、2年目の僕には
本当に救われるような気持ちでした。

皮肉ですが、この時に気づきました。

“上司のコピペ資料より、誠実に向き合うほうが信頼は回復できる。”

■ この経験が教えてくれたこと

・上司に頼れなくても、自分で動けば道が開ける

・クレームの本質は“対処”ではなく“対話”

・怒りの理由を聞くのが最速の解決

・誠意は経験不足を上回る

・社会人2年目でも、やればできることがある

そして最後に…

「僕は思ったより折れない人間だった」

これに気づけたのが何より大きかった。

■ 終わりに

2年目の僕は、家庭環境の影響で
“自分を責めやすい癖”が抜けていませんでした。

だからこそ、この事件はトラウマ級に怖かったし、
同時に、大きな自信にもなりました。

「人と向き合えば、たとえ新人でも信頼は回復できる」

そう思えるようになったのは、この経験のおかげです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました