【第11話同僚との会話で気づいた“組織の不健全さ”】

入社して数年が経ち、ようやく歳の近い先輩や同僚とコミュニケーションが取れるようになってきました。
仕事の悩みを共有したり、帰りに少し雑談するようになったこの頃。
僕は“初めての気づき”を経験します。

■ 同僚の一言で、初めて外側の視点を持った

仲の良い同僚に、突然こう聞かれました。

「お前、いつまでこの会社にいるつもり?」

最初は冗談かと思いましたが、同僚は真剣な顔をしていました。

そして続けて、こう言われたんです。

「会社の状況、一歩引いて見てみ」

この “一歩引いて見てみ” の一言は、
僕にとって予想以上に大きな衝撃でした。

■ 盲目的に尊敬していた上層部への「疑問」

実は当時の僕は、
上層部をほぼ盲目的に尊敬していました。

・営業成績を伸ばしてきた人たち
・会社を大きくした人たち
・「すごい人たち」と思い込んでいた

だから、上層部の言動に疑問を持つ発想すらなかったんです。

だけど同僚の、

「一歩引いて見てみ」

という言葉で、初めて気づきました。

“あれ? 本当にこの人たちは尊敬できる存在なんだろうか?”

今まで見えなかったものが見え始めてしまった瞬間でした。

■ 売上に影響が出る出来事があった。なのに上は動かない

ちょうどその頃、売上に影響が出る「ある出来事」があった。

現場の僕らは危機感でいっぱいでしたが、
上層部はというと…

売上構成の見直しはなし

新規開拓の方針もなし

緊急ミーティングもなし

ただ「頑張れ」のみ

会社の勢いはまだありました。
数字だけ見れば順調に見えたかもしれません。

でも現場レベルでは、

売上が緩やかに下がり始めている
ことがはっきりわかっていました。

それでも上層部は何も手を打たない。

この時、僕の中で初めて、

「この会社、大丈夫か…?」

という感情が生まれました。

■ “染まっていた自分”に気づき始めた

パワハラもセクハラも、無能な上司も、
「会社ってこんなもんか」と思い込んで生きてきた。

でも同僚や先輩との何気ない会話の中で、
自分がどれだけ“社風に染まっていたか”にも気づいたんです。

同時に、
盲目的に尊敬していた上層部が、
実は会社を正しく導けていないのでは?
という疑問が芽生え始めました。

■ この頃の僕の内面

・勢いのある会社

・でも内側は歪み始めている

・それでも辞めようとは思っていない

・ただ、胸の奥に小さな違和感が残り始める

「何かがおかしい気がする。でも言語化できない」
そんな曖昧な不安を抱えつつ、僕は仕事を続けていました。

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