孫悟飯はよく「潜在能力の塊」「悟空を超える才能」と語られる。
けれど、ナメック星編を読み返して強く思った。
彼の本当の異常さは、戦闘力ではない。
置かれていた状況と、その中で取り続けた“判断と行動”の異常さだ。
5歳。
まだ親の後ろに隠れていてもおかしくない年齢の子供が、ベジータ達との死闘を経験し、その直後に家族と離れて宇宙へ向かう。目的は、敬愛するピッコロと仲間たちを生き返らせること。
未知の惑星ナメック星
そこには、自分より遥かに強い宇宙人たちがいる。さらに後に気付く、とてつもない「気」の存在――フリーザ。
悟飯は、その恐ろしさを感じ取ったあとも、逃げ出さない。
隠れ、やり過ごし、クリリンと連携しながら、存在を悟られないように動き続ける。
ここに、孫悟飯というキャラクターの核心がある。
彼は戦いを好まない。
しかし、優しくて正義感のある子供だ。
やらなければならない状況の中で、
その時に出来る最善の行動を選び続ける。
これが悟飯の「怪物」と呼べる部分
絶望的な状況でも、「自分に出来ること」を探すことをやめない。
その結果、
・最長老と出会う
・デンデを助ける
・想定外のパワーアップを果たす
・ドラゴンボールに辿り着く
・そしてピッコロを生き返らせる
不可能に思えたことを、次々と可能にしていく。
これは才能だけの話ではない。
諦めずに、最善を選び続けた行動の積み重ねだ。
悟飯は、戦闘力の怪物ではない。
絶望の中でも、行動を止めない精神の怪物なのだ。
そして、この話は物語の中だけのものではないと思った。
実生活でも同じだ。
状況が悪い時ほど、自分に出来ることは驚くほど少なく感じる。
何も変えられない。どうしようもない。そう思って、動くことをやめてしまいそうになる。
でも悟飯は違った。
出来ることが少ない中でも、その時に思いつく限りの行動を選び続けた。
隠れる。
探す。
助ける。
逃げる。
闘う。
小さな行動の積み重ねが、最長老との出会いに繋がり、デンデとの出会いに繋がり、不可能だった未来を変えていった。
だから思う。
動けることが少ない時ほど、動いた意味は大きい。
状況は、いきなり劇的には変わらない。
でも、動いた分だけ、確実に可能性は変わる。
悟飯が教えてくれているのは、「才能」ではなく、
どんな状況でも、行動を止めないことの価値なのかもしれない。


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